4章

由衣、涼子、風香の三人はベッドに座って談笑していた。
由衣が影狼を瀕死の状態に痛めつけてから既に小一時間が経っている。
由衣の戦いで興奮したのか、風香と涼子もブレザーを脱いでブラウスになっていた。
「あいつ、なかなか目を覚まさないね」
思い出したように涼子が言った。
既に由衣は影狼の折れた骨を繋げ、潰れた鼻を治し、裂けた肉を閉じて最低限の治療は済ませていた。
ただ、内臓や脳などに見えない障害があればどうしようもない。
「やっぱり、やり過ぎちゃったかなぁ」
由衣が不安気に呟く。そんな仕草は普通の女子高生となんら変わり無い。
「私が見てくるよ」
風香がベッドから降りて影狼の方へ歩いて行った。

風香は影狼を見下ろした。
影狼の身体は、由衣に倒された時と同じ状態で横たわっている。
風香は影狼の傍で屈むと、
「いま起きたらパンツ見えるよ〜」
と言いながら首筋に手を当てた。
続いて、指で瞼を開けてみる。
風香は立ち上がって振り返った。
「とりあえず生きてはいるみたい」
「良かったぁ」
由衣が胸を撫で下ろす。
「でも、由衣ったら顔面蹴りまくってたし、サイアク脳に障害があるかも知れないよ」
と風香が行った時、由衣と涼子が同時に「あっ」と声を漏らした。
風香は背後に気配を感じて振り向こうとしたが、それより早く彼女の首に片腕が巻きついた。両手も残りの腕でまとめて抑えられている。
「良かったぁ、大丈夫だったんだぁ」
由衣が安堵の声を出した。
風香を後ろから羽交い絞めにしたのは影狼だった。
「人質をとるような卑怯な真似はしたくなかったんだがな・・・」
影狼は呟いた。
「本当に良かったねぇ、由衣」
涼子が由衣の手を握って言った。
二人とも、まだベッドに座ったままだ。
「ちょっと、私を無視しないでっ」
風香が怒鳴る。
「ふざけやがって」
影狼は小声で呟き、首にまわした腕に力を加える。
そして由衣を睨む。
「友達を殺されたくはないだろ?俺だって普通の娘を殺したくはない。だからドアを開けろ」
影狼が怒鳴ると由衣は考えこんだ。
「由衣ぃ、お願いよ」
風香が媚びるような声を出す。
由衣はため息をついた。
「しょうがないなぁ」
「いいの?」
涼子が上目遣いで由衣に尋ねる。
「しょうがないもん」
と涼子に言ってから影狼の方を向いた。
「その代わり、ぜ〜ったいに殺しちゃだめだよっ」
よし、結果オーライだ。
しかし、影狼の返事より先に
「りょ〜かい♪」
と風香が返事をした。
風香はスカートを翻して脚を前方へ床と垂直になるまで振り上げた。
ぐしゃりっ
影狼が状況を理解するより早く、彼の顔面に風香のローファーが突き刺さった。
風香の腕も首も影狼に捕まれたままだった。
治ったばかりの影狼の鼻は再び潰れ、残っていた前歯が4本折れた。
これで、上の前歯はもう殆ど残っていない。

「あ〜あ、もう舌は噛めないね」
由衣が笑った。

またしても顔面を赤く染めた影狼だが、風香の後ろ手を掴んだ腕だけは意地で放さなかった。
そして首に回していた方の腕も加えて、両手で風香の腕を掴み、そのまま逆の体勢で一本背負いを放った。
もはや影狼に手加減は無い。頭から叩き落すつもりで腕を引いた。
しかし、風香は身体を丸め回転すると綺麗に着地した。
「ねぇ影狼くん、風香ってあたしより強いよ」
由衣が笑った。
そんなことがあるのか?
人類で最強クラスの一人だと自負していた自分。その自分が勝てなかった特殊能力者の由衣。その由衣よりこの非能力者の少女が強い?
鼻がズキズキする。床には血が滴り落ちている。
「ふふっ、でもそんな私なんかよりも、本当はお兄さんの方がずっと強かったりするのよね」
風香が笑った。
影狼は理解した。
「なるほど・・・」
「えっ、わかったの?」
由衣が驚いて尋ねる。
盲点だったが、思い当たる節はいくつもある。
「俺が弱かったんだ」
「さすがだね。お兄さん、理解が早いよ」
風香が感心している。
影狼は由衣を睨んだ。
そうだ、あの眼が冷たく輝いた時、身体に何か違和感を感じたのを思い出した。
「眼なんだな」
「凄い凄いっ、剣介よりずっと強いし頭も切れるし、壊しちゃうのはなんか惜しいなぁ」
由衣が足をバタつかせて拍手をする。
「治療もそうだけど、眼を使うとさすがの由衣もけっこう疲れちゃうんだよね」
「わぁ風香、ばらしすぎ」
由衣が笑っている。
「だから、眼を使った後の由衣と比べるなら、私の方が強いってことかな」
からくりが判ったとしても、状況は変わらない。
しかも今となっては一対一で勝てば良いという話でもない。この状況で三人を始末するのは不可能に近い。
警戒を強めながらも少しずつ後退する影狼。
「なんか、逃げ腰だなぁ」
と由衣は呟き、立ち上がった。
「いいよ、キミが風香に勝てたら逃がしてあげる」
絶対に勝てないだろうと確信しているからこそ出る言葉だった。
しかし、影狼にとってはこれが最後の希望だった。
突然、影狼が自らの下顎を強く殴った。
「なにやってんの?」
不思議そうに尋ねる風香。
ぷっ
影狼が風香の顔面に向かって口から歯を噴出した。
歯の硬さとそのスピードは十分に「武器」だった。
風香は咄嗟に掌でそれを防ぐ。風香に身体に隙ができた。
この一瞬の隙を作るために影狼は自らの歯を折ったのだ。
影狼は鈍くなった身体に必死に号令をかけ、両手で渾身の掌底を放った。
命中率は低いが破壊力は抜群だ。
どぉん
影狼の掌が風香の胸にめり込む。上手くいけば一撃で心臓が停止する。
「うっ」
風香は苦しそうに呻いたが、その手はしっかりと影狼の腕を掴んでいた。
「ふぅ、痛かった〜」
影狼は腕を引き抜こうと頑張ったが、風香は左手で右手首を、右手で左手首をしっかりと掴んで放さない。
「女子高生の胸を揉んでタダで済むと思ってるのかな〜?」
目の前で風香が嗜虐的な笑みを浮かべた。
影狼の本能が危険を察し、先手を打って体勢を低くしてローキックを放った。
しかし、蹴りがヒットする前に捕まれた腕を引き上げられ、再び風香と向かい合う状態に戻された。
「む・だ・よ♪」
言うと風香はふわりと飛び上がった。影狼の手首は放さずに、身体を縮めながら彼の顔よりも高い位置まで浮き上がる。
腕を引かれ、自然と顔を風香に向ける影狼。彼の目に映るのは、ローファーの底を中心とした、少女の丸みを帯びたお尻。
そのローファーの底が、突然大きくなる。
グキッ、ゴキッ
「がぁっ」
激痛が影狼を襲った。風香は影狼の両鎖骨に思い切り踏み込んだのだ。
影狼の肩の骨が左右とも完璧に外れた。
風香は不自然に長くなった影狼の手を放した。
影狼は蹴られた勢いで後方に身体を反らせている。
風香は一旦床に着地し、すぐにまた飛び上がる。
トンットンットンッ
風香は影狼の膝、腿、胸と。まるで階段を上るかのように駆け上がる。
そして、胸を蹴って彼の頭上まで昇ると、両脚で顔を挟むように一気に落下した。
影狼の顔が風香のスカートの中に隠れる。風香の柔らかい太股と薄ピンクのパンティが顔面を圧迫し、彼の呼吸を阻止する。
むぐっうぐっ
昨夜の記憶からか、影狼が珍しくパニックを起こす。
しかし、風香の攻撃は、そういう類の責めでは無かった。
風香は太股に力を入れて影狼の首を締め上げると、身体を半回転して捻りを加え、そのまま影狼の頭部を床に激突させた。
ゴツッ
かなり大きな音だった。
影狼の意識はまだ失われていなかったが、風香は太股の締め付けを解いて立ち上がった。
影狼が焦点の定まらない目をしながら立ち上がろうとする。
「がぁっ」
腕で身体を支えようとして、影狼は叫び声を上げた。肩を外されているのだ。
「えっちな手は、もう使えなくしといたわよ」
風香が勝ち誇った顔をして、腰に手を当てて影狼を見下ろしている。
・・・勝てないな。
影狼は悟る。真理亜や由衣のように政府や警察など公的機関に属する特殊能力者は別格なのだと・・・。
そんなことも知らず、一般の特殊能力者を必死に排除し、立派な革命戦士のつもりでいたのだ。
しかし、隠れ里の四天王ならわからない。自分と別格という意味では奴らと同種だ。
ここまでの情報を彼らに伝えたい・・・。
影狼は立ち上がった。
「さてと、もう腕も使えないし、お兄さんどうする?」
風香を見ると、余裕の表情。非能力者の普通の女子高生。
影狼は身体を捻って肩を脱かれた右腕を大きく振り回す。そして、力いっぱい前へ投げ出した。
脱けた骨が一直線に並び、そのまま収縮した。
ガキッ
左腕も同様にする。
ガコツ
風香が唖然と見てる前で、影狼は片腕ずつ肩を回して感覚を取り戻す。
「すっご〜いっ、肩の骨、自力ではめちゃった」
風香が感嘆の声をあげた。
由衣と涼子も、楽しそうに拍手している。
・・・勝てないな。
この時点で影狼は勝つ事を完全に放棄した。
「まだまだ続けれそうだね」
風香が嬉しそうに言いながら影狼に近づく。
影狼は距離をとって構えた。
風香が無造作に間合いを詰める。
しかし、影狼は回りこみながら、やはり距離を広げる。
「なに怯えてるのよぉ、面白くないじゃないっ」
風香が膨れっ面で距離を詰めるが、影狼は無言で下がりながら回りこむ。
どんっ
影狼の背が壁に当たった。
「ざんね〜ん、もう逃げれないわよ〜♪」
と言って風香が距離を詰めてくる。
踏み込めば届く距離だったが、影狼は風香の動きに集中する。
「やっ」
風香が影狼にパンチを繰り出した。
今だっ
影狼は素早く大きく飛び上がり風香の肩を蹴ると、そのままさらにさらに上昇する。
影狼の狙いはこの部屋で唯一の窓だった。
追い詰められたふりをして窓の真下で止まり、風香が不用意に近づくのを誘う。
完璧だった。
影狼の指が窓の桟にかかった。
ギュッ
「逃がさないよぅっ」
あと一歩で脱出というところで風香に片脚を掴まれた。
強い力で下に引っ張られる。
影狼は指が外れないように必死に耐え、残りの足で風香の頭を踏みつけようとした。
しかし、風香はそれを落ち着いて避けると、片方と同じようにしっかり掴む。
ギュッ
その状態で風香は影狼の両脚を思いっきり引っ張った。さすがに指の力ではもう耐え切れない。
影狼の爪が何枚かはがれ、指が桟から外れる。
「よいしょおっと」
風香の掛け声とともに、影狼の目から希望の窓がみるみる遠ざかっていく。
バシーンッ
そのまま、床に背中から思いっきり叩きつけられた。
「うぅ、ぐぅうぅ」
影狼の息が一瞬止まった。

「惜しかったね〜」
由衣の声が遠くに聞こえた。
「でも、ちょっと感心した。いろいろ考えるものよね」
と涼子が頷いていた。

「さぁて、お仕置きタイム、今度は脚が悪い子よね」
風香が意地悪そうな顔で影狼の片脚を持ち上げた。
そして、股間を踏みつける。
「うあっ」
男の世界では、暗黙の了解で決して狙わない部位なので免疫がない。
「うふっ、変な声、出さないでよ、っと」
バキッ
「がぁぁっ」
風香が影狼の股間を支点に、脚を有り得ない方向に捻り上げた。
折れてはいないが、完全に脱臼している。
風香は脱臼させた脚を床に放ると、股間をグリグリと踏みつけたまま、もう片方の脚を持ち上げる。
「はい、こっちもね♪」
グキャッ
「あぁっ」
「脚はさすがに、自力じゃ戻せないっしょ?」
と笑いながら風香はその脚も床に放り捨てた。

「さすがにこれで決まったね」
涼子が由衣に言った。
「いよいよ拷問の時間かな」
由衣が言うと涼子が目を輝かせた。

終わった・・・。
悟っていたのは影狼も同じだった。
しかし風香だけは止めようとしない。
風香はゆっくりと、しっかりと、影狼の身体の上を踏み下ろすように歩いて行く。
ぐしゃっ、
「ぐふっ」
ぐしゃっ
「ぐふっ」
風香のローファーが容赦なく影狼の身体にめり込む。
ぐしゃっ
「がっ」
グリグリ
顔面の上では腰をくねらせ時間をかけて踏みにじる。
「ぐっぅっ」
グシッグシャッ
「よっと」
そして床に着地する。
影狼は顔を背けた。
「つまんないな、もう抵抗しないの?」
上から覗き込む美少女。薄ピンクのパンティが湿っている。
風香の言葉通り、影狼には最早抵抗の意思はない。後は黙秘で死を待つだけだ。
「つまんないよ」
言って風香は影狼の肩を踏みつけ、腕を持って力いっぱい引っ張った。
グリッ
簡単に肩の骨が抜けた。
「でも、思ってたより楽しかったな」
言いながら風香は反対側に移り、影狼の腕を掴んで寝転んだ。
風香は側面から両脚を影狼の首と胸の上に投げ出して股で腕を挟み、胸で手首を挟み、影狼の腕の腱を伸ばした。
腕十字の体勢だ。
ぐぐぐぐっ
腕がどんどん反り返る。
「ぐあっ」
「折れないように調整するから安心して♪」

「締め技の風香、だもんね。やっぱ少しは極めとかないと♪」
由衣が言った。
「風香のイジメって、限度が無いよね」
涼子の言葉通り、風香と影狼の戦いは、もはや戦いではなく一方的なイジメに変わっていた。
「涼子もね」
と言う由衣。
似たもの同士の三人なのだ。

手と股と胸にロックされた影狼の腕が小さく震えている。
ガキッ
「ぅあぅぅ・・・」
影狼はこれで両肩と両股関節が外され、全く身動きが取れない。
「ちょっと気持ち良かったかも」
立ち上がった風香は自分の胸と股間を摩った。
「ふふ、まるで芋虫だね」
言いながら、今度はローファーの爪先を影狼の口にすっと入れる。
「あが、が、が」
風香が影狼を見下ろして微笑む。
「いい眺めでしょ」
「がっ、あ」
「えいっ」
ガキッ
「ぁが」
影狼の顎が外れた。
「うふふっ」
どんっ
風香は微笑みながら、影狼の腹に勢いよく腰を下ろした。
「反政府の戦士、影狼さんっ、ただの女子高生に一方的に嬲られるのはどんな気持ち?」
バシッ
言いながらローファーで影狼の頬をビンタする。
バシッ
「ねぇ、まいった?」
バシッ
バシッ
「あはっ、しゃべれないんだったね〜♪」
バシッ
バシッ
「泣いてもいいんだよ〜」
バシッ

「風香ってホント、サドだよね〜」
由衣が呆れ顔で言う。
「それを由衣が言うの?」
涼子が笑った。
「そろそろ止めないとヤバイんじゃないの」
「やっぱそうかな?」

風香のローファーによるビンタが続いている。
バシッ
バシッ
「泣かないの〜?」
バシッ
バシッ
「う〜、飽きたな〜」
バシッ
バシッ
影狼の両頬がパンパンに腫れ上がっている。
バシッ
皮膚が裂け、血が滲む。
バシッ
「こんな顔にも飽きたんだよね〜」
バシッ
バシッ
「さてと・・・」
言って風香は腰を前へずらす。
そして、股間で影狼の首を挟んで締め上げる。
ぐっ
影狼の呻きは、もう殆ど聞こえない。
血管が圧迫されて血がさらに滲み出る。
「くふふっ」
風香は残虐に笑い、両手で包み込むように影狼の顔を抱えた。
そして、股間に影狼を挟んだまま横に半回転した。
そのため、影狼が下を向いて上になり、風香が下から影狼を見上げるかたちになる。
ぐぐぐぐっ
風香は股に力を加え、股間で口と鼻を塞ぎ、太股で首と顔を強烈に圧迫する。
「女子高生の股間に埋まってホンネは幸せなんじゃないの?」
「う・・う・・ぅ」
グッググッ
影狼は風香の太股による強烈な圧迫のため、顔面の皮膚が裂けて血が吹き出る。
グッグッグッ
風香はどんどん締める力を強くする。潰れた鼻や口が密着しているため、パンティが血で染まっていく。
「ほらほら、苦しい?」
影狼の全身から力が抜けた。意識自体はもうとっくに消えていた。
「お兄さん、落ちるの早いよ、私が全然楽しめないじゃん」
言って風香は締め付けを解くと、影狼を再び仰向けにした。
そして、影狼を跨いで見下ろす。
「お・き・ろ・よっ」
言いながら風香は影狼の顔面に拳を落としていく。
バキッ
「ねぇってばっ」
ボコッ
「目ぇあけなっ」
バキッ
ぅ・・
微かに影狼が呻いたのを風香は聞いた。
「よろしい♪」
風香は満足気に言うと、影狼の顔の両脇に手を着いて綺麗に倒立をした。
スカートが逆さになり、血で染まったパンティが露になる。
風香は地面と垂直にピンと身体を伸ばしたまま、影狼を見つめる。
影狼が朦朧とした意識の中で薄く目をあけると、残酷な笑みをうかべた風香が目の前にいた。
「ぐっもーにんっ」
言って風香は倒立したまま腕を少し曲げて影狼にキスをする。
状況が飲み込めない影狼を尻目に風香は再び腕を伸ばすと、素早く身体を丸めた。
影狼の目前に風香の両膝が急降下してきた。
ぐしゃぁっ
バタンッ
影狼の全身が跳ね上がった。
「あぁ、快感だわ」
自分の膝で男の顔面を破壊した風香は、静止したまま膝をどけようともせずに余韻に浸っている。
やがて、風香は再び腕の力で自分の身体を持ち上げ、今度は影狼の胸に腰を下ろした。
そしておもむろに前進し、再び股間で影狼の首を挟んで締め上げた。
影狼の意識は既に露ほども無い。

「あっ、やばいかもっ」
言って由衣がベッドから飛び降りた。

影狼の顔は、真ん中が陥没していた。
風香の膝が顔面の骨を砕いたのだ。
「バイバイ〜お兄さん」
風香は股間でしっかりと影狼の首を押さえつけたまま、頭部を斜めに捻りながら引っ張った。
グキッ
影狼の首が若干だが長くなった。
「はい、おしまい♪」
言って風香が立ち上がると、由衣が傍までやってきた。
「殺しちゃダメって言ったでしょお」
「大丈夫よ、首の骨を外しただけだから」
と言って視線を上に向ける。
そして
「たぶん、生きてるよ・・・」
と不安気に言った。
由衣は影狼の首が折れていない事を確認すると、とりあえず治療はせずに立ち上がった。
「じゃっ、風香も写真、撮っとく」
そんな由衣の顔は、風香に負けず劣らずサディスティックだった。

世界でも間違いなく最強クラスの男が血で真っ赤に染まり仰向けに倒れている。
その男の顔に横座りで腰掛け、両掌を広げ無邪気に笑う少女。
不思議なことに、少女のお尻は男の顔に少し沈んでいる。
そんな写真が風香の携帯の待ち受け画像として登録された。

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